リチウムペグマタイトに関する論文が出版されました

Dolnapha Phrairojさんの修士研究の内容です。タイ南部ではリチウム資源である大規模なリチウムペグマタイト(リチウムを多く含む岩石)が発見されています。この地域の花崗岩とリチウムペグマタイトの形成は、三畳紀後期・白亜紀後期・暁新世にわたる造山運動とプレート沈み込みに関連し、リチウムペグマタイトは白亜紀後期のトルマリン花崗岩マグマに由来することが明らかとなりました。
また、ペグマタイトにはジルコンが含まれないため、ペグマタイトに含まれる錫石について、日本で初めて錫石のU-Pb年代測定を行い、リチウムペグマタイトの形成年代を決定しました。

Dolnapha Phrairoj, Mayuko Fukuyama, Ladda Tangwattananukul (2025) Geochemical and Geochronological Constraints on the Petrogenesis and Tectonic Evolution of Li‐Pegmatites and Granites in Phang Nga and Phuket, Southern Thailand. Resource Geology, 76, e70024. (20 pages)
DOI: https://doi.org/10.1111/rge.70024

高校生の研究室訪問

本荘高校2年生がサイエンスラボで本研究室を訪問しました。今回はICP-MSを用いて、さまざまな水試料の分析を行いました。分析結果から、周期表の1・2族元素は縦方向で性質が似ていることを確認しました。また水溶液中の遷移元素は、イオン半径が比較的近く、性質が連続的に変化するため、周期表の横方向でもいくつかの元素で濃度に相関がみられることがあると学びました。

角閃石輝石岩の形成を解析した論文が出版されました

東北日本・阿武隈山地(茨城県)にポイキリティック角閃石輝石岩という岩石があります。これは、約1億2000万年前(白亜紀前期)、当時のプレート(イザナギプレートまたはクラプレート)の沈み込みに伴うマグマ活動と超塩基性岩の反応でできたと考えられます。年代測定を担当しました。
Wakazono, A., Fukuyama, M., Itano, K., Harigane, Y., Tamura, A., Morishita, T. (2025) Poikilitic hornblende pyroxenite in the southern end of the Abukuma Mountains, Northeast Japan, as result of adakitic magmatism. Frontiers in Geochemistry, 3, 1697337.
https://doi: 10.3389/fgeoc.2025.1697337

高校生の研究室訪問

秋田北高校数理探究クラスの2年生2名が課題研究のために研究室を訪問しました。ちょっとした実験を試してもらったのですが、素晴らしい観察力と探究心に、私自身、大変、楽しいひとときでした。

特別展「鐡山」のギャラリートークを行いました

9月26日から本学鉱業博物館で令和7年度第1回特別展「鐡山〜釜石鉱山と東北地方の鉄スカルン鉱床」を開催しています。初日の9月26日はギャラリートークを行いました。
*クマ出没につき、鉱業博物館は利用制限がかかっています。鉱業博物館HPをご確認ください。

インタビュー記事が掲載されました

アジレント・テクノロジーさんのウェブサイトに、福山のインタビュー記事が掲載されています。とても素敵にまとめていただきました。野外調査の写真も載せていただいたのですが、最近の自分が写っている写真がほぼなくて困ったので、次の調査からは自分も入った様子を写真におさめようと思いました(が、忘れそうです)。

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