磁性体の磁化ダイナミクスの計測とそのデバイス応用
磁性体は、材料そのものがメモリ機能(不揮発性)を示すことや、運動エネルギーと電気エネルギーを変換できるという特徴を持つことから、電気・電子・通信・情報の幅広い分野のデバイスで不可欠な材料となっています。これらのデバイスの高機能化には、磁性体が磁場・光・熱などの外部からの刺激に対してどのように応答するかを理解することが近道です。永久磁石などの巨視的なデバイスにおいても、その挙動を決定しているのはナノスケールの微小領域におけるGHz帯の高速な磁化の振る舞いであることが分かってきています。本研究室では、電気的あるいは光学的な手法を用いてこれらの高速な磁化の振る舞いを明らかにし、デバイス応用に役立てることを目指しています。また、様々な試料構造や材料特性が磁化の挙動に与える影響について計算機シミュレーションによる予測も並行して進めています。