分子エレクトロニクス&生物物理学
分子エレクトロニクス(Molecular Electronics)の手法と、分子間相互作用(interaction between molecules)を組み合わせると、分子の電気的性質だけでなく生物学的な働きも物理的に理解できます。1個の分子に光(photon)や電子(electron)が入力(input)されたり、また1個の分子から光(photon)や電子(electron)が出力(output)されたりします。その組み合わせは2×2=4通りあります。これと、分子と分子の間で起きる作用(interaction)によって、複雑な生物学的機能(biological function)が起きていると理解できます。この考え方の基に研究室では低分子有機化合物と半導体の組み合わせによる新しい応用物理学研究手法を生み出し新規技術の発見に繋げています。「Vision(視覚)の物理化学的原理を半導体と低分子で実現する研究」、「イオンダイオードに関する研究」、「紫外線と可視光に関わる研究」、「有機無機接合界面の電子移動の基礎研究」など様々な取り組みを行っています。例として、「紫外線と可視光に関わる研究」について御紹介します。地上に届く太陽光線のエネルギーは年間石油換算で100兆KG程度と莫大です。そのうち10%程度が紫外線で、50%が赤外線で、利用されていませんでした。研究室では世界最高変換効率で全ての紫外線を可視光線に変換できる物質を発見し光電池の効率を向上させ寿命を延ばす研究を推進しています。また紫外可視光変換物質は水環境に無害な化粧品素材の開発や青色の光で成長する植物の光合成にも応用できます。このように環境問題に貢献できる応用につながる研究が進められています。
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